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代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第161回 理念はほんとうに役に立つのか?

年末に、昨年、コロナで数億円の借金をしながらも、見事にV字回復。今期過去最高益を実現した社長と今年1年を振り返る時間を頂きました。

社長がコロナの時を振り返って、こうおっしゃいました。
「あの時はもう、誰にもいわなかったですが、倒産するかもしれないと思いました。でも私はこの理念を一人になっても実現すると改めて誓った時でもありました。」と。

お会いしてから5年。コロナ禍を除いて、ほぼ毎年過去最高を実現しつつある企業です。他にも多くのご支援先は、史上最高を連発しています。なぜか?

一つの共通点は、理念です。
社長が、絶対に揺るがないブレない軸、盤石な土台を持っていることです。当にそれが社長の意識の真ん中にあるので、言葉や行動に、周囲はそれを感じます。
そして、それが、周りに影響し始める。
これこそが、成長企業の土台になります。軸となります。

成長を続ける多くの経営者は、このことをご存じです。だから、更に理念を社員と共有しよう、深化させようと力を注ぎます。

一方、理念の浸透には大きな壁が立ち塞がります。それは、理念の浸透は、文字や言葉だけでは進まないという事実です。

経営方針書を配ったり、理念唱和をしても、理念の浸透が進んでいるとはとても言えない状況が生まれています。

もちろん、「何もしないよりはまし」かもしれません。経営方針書を配った当初は、空気が変わったように感じたり、唱和を始めた当初は、表情が明るくなったりします。ただ、時間が経つ事に、よく会議室に掲げてある、絵画と同じく、絵画は壁紙と同質化し、何も感じなくなってしまいます。

経営方針書を廃止したり、唱和をやめる必要はありませんが、それだけで理念が浸透するわけえではないことをよく理解して置く必要があります。

では、成長企業では、何が違うのか?
それは、日々の業務の中で、理念や、更に具体的な基準である行動指針をマネジメントに活かしていることです。

「どうやれば活かしたことにいなるのか」これを試行錯誤すれば、数年から十数年かかってしまいます。

やり方を自社で発明することにエネルギーを注ぐよりも、そのやり方を導入し、日々のマネジメントで活かすことにエネルギーを割くことのほうが、成長の実現には早道です。

日々のマネジメントに織り込み、すぐに効果ができる方法は、確立しているので、それをただ、導入すればよいのです。そのやり方をただ実践すれば、理念の浸透は格段に進んでいきます。


理念やビジョン、社是やパーパス、行動指針やバリューというものは、組織の骨格です。
これがなければ、人も組織も動くことができません。また、ガイコツが動くところを想像してもらえるとわかりますが、骨格だけでは、なめらかに動けません。身体の隅々の骨を動かすためには、筋肉が必要です。

その筋肉に当たるのがマネジメントです。骨格と筋肉両方があること、組織を動かしていくことができるのです。

理念やビジョン、社是やパーパス、行動指針やバリューにつながる行動が日々実践されることで、社員のやりがいは高まっていきます。

このように、成長を持続するさせている企業は、理念やビジョンの実現のために、成長をしています。また、逆に、理念やビジョンの実現があるから、社員が成長を実感し、やりがいを見いだしている、とも言えます。

こうなれば、成果がでないわけがないのです。
当に、意図通り、成長し、成果につながるマネジメントです。

こんな組織になれば、社長はもう既存事業に関わる必要はなくなります。新入社員でさえも、当たり前に成長する環境が創れていきます。理念の実現を加速するための新規事業を立ち上げることもできるのです。

2024年、成長を加速するマネジメントを初めて参りましょう。